 
2007.Sep
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 私は液体を貨物列車で運ぶためのタンクコンテナの設計を担当しています。例えば、メタノールなら消防法と毒劇法を遵守しなければ輸送できないように、内容物によっては法的規制がある上に、「一度にできるだけ多く運んでコストを低減したい」といったお客様からの要求事項もあるので、要求水準を満たしたタンクコンテナを仕上げるのはなかなか大変です。基本的に一品一品、オーダーメイドでつくりますから、お客様の要望や内容物をより良く知るために、まずは営業とのパートナーシップが大切ですね。もちろん、営業の話だけを聴いて設計を行うわけではなく、私自身がお客様のところへ出向いて打合せをすることもよくあります。化学プラントで使用される製品であり、使用方法、安全対策などはお客様ごとにそれぞれ異なっているので、技術者同士で細部の煮詰めをすることが非常に重要です。
ふり返ってみると、私が初めてお客様のところへ伺ったのは、配属後8ヶ月くらい経った時期でした。営業とともに出向いて、少しでもわからないことは「持ち帰らせてください。後日回答いたします」と潔く言うようにして、何とか乗り切りました。予測や想像での回答は後々問題を引き起こすことにつながるため、「控えるように」と先輩からも言われていたのです。こうした仕事を担当する技術者には、人間的にも、技術的・法的知識の面でも、確かなことを慎重に伝える誠実な対応が要求されると思います。

設計・開発の実務段階に入ると、社内のしくみを理解して、当社が今まで蓄積してきた技術の引き出し方を知ることも大切です。具体的に言えば、知りたいことが出てきたときに、何を調べればわかるか、あるいは誰に聴けば教えてもらえるかがわかるようになるということです。私も入社6年目に入り、やっとわかってきたところですが、そうした社内の技術的資源や人脈の活かし方は、仕事の質の向上に欠かせません。実際、実現したい技術的な課題を達成するために、すべて自分で考えて開発しようとしたら、時間がいくらあっても足りないし、コストも莫大になってしまいます。一般業務と同様に、設計・開発も効率的に行うことが大切であり、既存の技術をいかに上手く使用するか、応用するかも技術者としては大事なことで、闇雲に新技術を取り入れる必要はないのです。また、いくら画期的な新技術でも検証を重ねなければ安全性や安定性は保障できませんが、既に製品化に役立っている技術であれば、安全性・安定性ともに確実。つまり、いかに手持ちの技術を活かすかによって、開発効率とともに製品の安全性も高まるということです。
私たちのミッションは「確実に、安全に運行できるタンクコンテナを販売する」こと。そうしたミッションを果たすためには、会社の技術的資源やその専門家を自分で検索できることが重要であり、新技術や新構造の開発はミッション達成のための手段になることはあっても、それ自体が目標になることはありません。積極的に先輩に質問し、さらに詳しい人を紹介してもらって、自分の社内ネットワークを広げることも、仕事に必要な努力です。

ひとつの仕事は、お客様向けの資料づくりやご要望のヒアリングから始まって、設計・製造・納入とおよそ6〜8ヵ月程度かかります。世界にたったひとつのタンクコンテナをつくる期間と考えれば、長すぎることはないと思いますが、技術的能力をもっと伸ばして、いろいろなアプローチができるようになりたいとは、常々思っています。ひとつの機能を実現する方法は、知識と発想の柔軟性により、きっとさまざまに浮かび上がるものだと思うので、例えば専門書を読んで工学的知識を高めるような努力は、忘れずにしていきたいです。
物流機器グループでは1〜2ヵ月に1回、勉強会を開催して、技術的なこと、法的なことをみんなで共有して学んでいます。やっぱり、仕事を通じて誰もが勉強の必要性を感じているから、自然発生的に勉強会が開催されるようになり、定着してきたのだと思います。
設計担当といっても図面の作成だけでなく、お客様との打合せや構想・アイデア出しから、試作・シミュレーション、そして完成・納入後のチェックと仕事をトータルに担当できることは、大きなやりがいにつながりますし、満足感も高まります。仕事のルールはありますが、基本さえ守っていれば、当社は社員一人ひとりの考え方や進め方を尊重してくれる風土なので、窮屈に感じることなく自分らしく行動できることも大きな魅力です。そうした職場の長所を活かしながら、技術者としてさらに広く確かな土台を持つよう努力して、今後もお客様の要求水準を満たすタンクコンテナを送り出していきたいと思います。
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【林 秀幸 Hideyuki Hayashi】
「つくっているモノが大きくて、見栄えが良い」というのが、日本車両に対する私見。工場は新幹線をつくっていたかと思えば、有名私鉄の車両群に様変わりして、ある程度の周期ごとに見た目も気分も一新!平日はそんな職場で楽しく働き、休日は電車からクルマにチェンジして、ドライブに出動。 |
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