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【山代幸広 Yukihiro Yamashiro】
2008.Dec

■タンクローリの設計から塗装担当へ異動  

 初めて貨物列車の塗装を担当したときは、びっくりしました。ブレーキは赤、ハンドルの先は白など、箇所によって塗装色があらかじめ決められているのですから。もっともこれは鉄道車両なら常識だそうです。単に私がそれを知らなかっただけ。というのも私が所属する輸機・インフラ本部の輸送機器部門は、コンテナ、貨車、大型キャリヤや、タンクローリなどの化工機と呼ばれる製品がメインだからです。鉄道以外にもこうした幅広い分野の車両を手がけていることは、日本車両の魅力の一つと言えるでしょう。

 車両の塗装というのは、完成した車両を一気に塗り上げるのではなく、隠蔽部の塗装や作業効率向上のため、組立工程に応じて最適の塗装のタイミングが決められています。また、ネジ部分など塗ってはいけないところもあるのが、難しい点です。 当社は、品質管理の国際基準であるISO9001の認定を受けているので、塗装作業についても細かな作業標準が定められています。それでも製品ごとの具体的な手順については、現場でそのつど検討しなくてはなりません。私自身、現場に足を運んで実際の作業手順を確認し、より効率的な塗装手順はないか検討しています。合理化と品質向上は、塗装の世界においても永遠のテーマなのです。

■現場で作業者と話し、現物を見て仕事ができる面白さ

 仕事を進めるうえで面白いのは、実際に車両の塗装がどのように進んでいるのか見ることができ、現場の作業者と直接話し合えることです。 頻繁に作業者と話し合い、時にはアドバイスをもらいながら、いかに塗装しやすく、効率的に仕上げることのできる環境を用意できるか検討していくわけですが、その成果はすぐに目の前の作業結果に跳ね返ってきます。

 塗装には下地処理、さび止め、中塗り、仕上げといった工程があり、季節によって溶剤の蒸発スピードをコントロールするなど、細かな配慮が必要です。そのため、季節によって塗料硬化促進剤を導入したり、溶剤の種類を変えたりして調整しています。それでも、冬は乾きが遅いので、乾かすための工程を夏より長くとらなければならないこともあります。塗装の仕事は、本当に奥が深いと実感しています。

 さらに塗装の工程に合わせて塗料を用意する材料管理や消耗品管理、工程の進捗管理、技術情報の収集・発信・共有なども私の仕事。お客さま指定のデザインや塗料に応じて、作業時間や材料費の見積もりを行い、営業や原価部門に塗装コストを連絡することも行っています。マルチな働き方が求められる立場でもあります。

■塗装のスペシャリストを目指して

複雑な形状の車両を細部までキレイに塗れるように治具をつくったり、足場の図面もつくることがあります。塗装というと化学的なイメージが強いかもしれませんが、設備や治具づくりのための図面の作成もしています。 以前は設計部門で塗装図面を作成していましたので、図面から設計者の意図などが詳細に読めて、また組立工程もわかっているのが自分の強みです。 ただ、塗装の作業そのものについては、まだ1年未満の経験しかありません。会社にあるたくさんの専門書や論文も精読し、専門知識を積極的に磨いていきたいと思います。

 目標とするのは、現場の作業者の役に立つ塗装担当者になること。困ったとき「山代君に聞けばきっと助けてくれるよ」と言われるような、頼りにされる技術者になりたいと思っています。

 【山代幸広 Yukihiro Yamashiro】
若くして輸機・インフラ本部製造部門の塗装責任者として活躍。社内のテニスサークルで活躍するスポーツマンでもあり、昼休みはほぼ毎日、会社のテニスコートで15分間テニス。土・日も隔週で練習するほど熱心に活動しており「ただいま新入部員募集中」とのこと。

 

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