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鉄道車両トピックス

2005年6月8日
日本車輌製造株式会社
住友商事株式会社

日本車両と住友商事出資の台湾車輌
台湾で初の鉄道車両大型案件を受注

【概 要】

日本車輌製造株式会社(本社:愛知県名古屋市、社長:松田 和久、以下、日本車両)と、住友商事株式会社(本社:東京都中央区、社長:岡 素之)は、両社が出資する台湾の車両製造会社、台湾車輌股イ分有限公司(台湾新竹縣、董事長:林 文淵、以下台湾車輌)を主契約者として、台湾鉄路局(以下TRA)から通勤電車160両を受注し、6月8日契約調印する。受注金額は約190億円であり、2007年から2008年にかけて納入を予定している。

台湾車輌との共同受注案件としては、2004年12月に受注した台湾林務局阿里山森林鉄道向けディーゼル機関車7両(受注金額10億円)に続く受注となるが、台湾車輌が主契約者となる台湾初の大型車両製造案件の受注である。TRAでは更に今後5年間で500両程度の同型車両の投入を予定しており、今回の大型受注を機会として日本車両、住友商事は台湾車輌を通じての鉄道車両の現地製造受注活動を本格化させる。

【背 景】

台湾では日本の新幹線システムを採用し高速鉄道の建設が進み、台北や高雄など大都市の鉄道網が拡充されるなど鉄道インフラへの投資が活発である。今回のTRAの通勤電車は台北近郊及び基隆、新竹、台中、台南、高雄といった西部幹線の主要都市区間における輸送力増強に対応したものだが、TRAでは更に今後5年間で500両程度の同型車両の投入を予定している。日本車両・住友商事では、こうした動きに注目し、近い将来に台湾での鉄道車両製造現地化ニーズが高まるものとして、台湾の中国鋼鉄、唐榮鉄工、と合弁で2002年10月に台湾車輌を設立した。従来より台湾経済部は鉄道車両産業育成という国策を積極的に推進しており、日本車両・住友商事は1996年にTRA向けに受注したディーゼル車66両案件にて唐榮鉄工を現地パートナーとして現地組立を委託し、日本企業として初めて台湾の鉄道車両産業育成に大きな貢献を果たした。その後、台湾経済部からの強い要請を受け、唐榮鉄工の一部民営化の機会を捉え、台湾車輌を設立した経緯がある。日本車両は台湾車輌に対し、設立当初から技術顧問を派遣しており、設計や製造の技術面での支援を行ってきている。また住友商事は台湾車輌に対し、営業面での積極的な支援を行ってきており、同社に本年始めから総経理(社長)を派遣している。現在台湾において車両製造の国産化に対応できる会社は唯一台湾車輌のみであるが、今回受注した車両の生産に対応して人員や設備を増強する予定であり、台湾国内の雇用創出や国産部品の採用などによる台湾経済への貢献も大きい。

この他台北地下鉄向け電車321両買付け案件においても一部台湾車輌での国産化が期待されており、またTRA向けにも今回の160両に引き続いて同型の通勤電車や通勤ディーゼル車など大型買付けが予定されているなど現地化が受注にとって重要な条件となる案件が目白押しである。

【台湾車輌について】

会社名: 台湾車輌股イ分有限公司
設立日: 2002年10月16日
資本金: NT$598,000,000 (日本円約20億円)
出資者: 唐栄鉄工廠股イ分有限公司   43.48%
      中国鋼鐵股イ分有限公司    26.76%
      日本車輌製造株式会社    14.88%
      住友商事株式会社グループ  14.88%

以上