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ベネズエラ国鉄向け カラカス近郊電車納入

 この度、ベネズエラ国鉄向けカラカス近郊用電車を納入しましたので、その概要を紹介します。

ベネズエラは南米大陸の北部、カリブ海に面した産油国で、その首都カラカスは標高960mに位置する人口約430万人都会です。沿線人口を含めると600万人以上です。この車両は2001年に納入した後に沿線人口の増加に対応する輸送力アップのための増備車です。

  今回は前回納入の車両と差別化を図るため、先頭部を流線型化する等の変更をしました。車両は交流25kV、60Hz、2M2T(Rc1+M1+M2+Rc2)の4両編成で、運用最高速度は100km/hです。ラッシュ時には8両編成での併結運用も可能です。この路線はカラカスの山岳地帯にあるため24‰の連続急勾配とトンネルが多いことが特徴ですが、この厳しい路線条件においても100km/hで走行可能な性能を有してます。

 車体は長さ25mの軽量ステンレス構体で、片側2扉(幅1600mm)、車端圧縮荷重200tf(国内の電車は一般に50tf)に耐える構造としています。 客室はFRP製の固定腰掛と握り棒の配置に特徴があります。天井中央パネルと窓キセにもFRPを採用し、側窓ガラスは熱線吸収タイプとしています。冷房装置は容量32.5kWを2台屋根上に搭載したセミ集中タイプとし、外気温40℃の場合でも室内を22℃に保つことが可能な仕様となっています。運転室は機能本位でコンパクトにまとめられています。 台車は空気バネ支持ボルスタレスタイプで牽引装置は一本リンク方式とし、軽量化、乗り心地の向上及び保守の容易化を図っています。

 主回路の制御装置は最新鋭のPWMコンバータ+インバータ(CI)により240kW誘導電動機を駆動する方式です。ブレーキは応答性、制御性に優れ、信頼性の高い回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用しています。 前回の車両は、ベネズエラ到着後、港から車両基地まで既存の貨物線とトレーラとを併用した輸送でしたが、今回はトレーラによる陸上輸送となり、封鎖された高速道路を車両をのせたトレーラがおよそ200kmに渡り走行しました。

 車両基地到着後、昨年10月末から1ヶ月強かけてメンテナンスを中心としたトレーニングを実施し、80人を超えるベネズエラ国鉄職員が熱心に受講されました。 トレーニングの後に実施された受取試験も無事完了し、昨年12月1日(月)に副大統領、運輸大臣、国鉄総裁が出席される中、増備車の出発式典がカラカス駅にて行われました。この式典の模様は現地のニュースや新聞でも大きく取り上げられ、国家事業としての国民の関心と期待の高さを窺い知ることができました。

 全体で52両(13編成)の車両の内、第1陣で8両(2編成)、第2陣で12両(3編成)第3陣で12両(3編成)が出荷となり、2015年度中に全数が納入される計画です。

 前回の納車から約12年が経過した中、短納期、既納車との併結運転、並びに搭載機器の互換性への対応等、苦労がありましたが、関係各位のご尽力により、車両を完成させることができましたことを深く感謝致します。

 

 

ベネズエラ国鉄向け 増備車両受注>

日本車両製造株式会社