鉄道車両は、エネルギー効率が良く、大量の輸送が可能な環境に優しい輸送手段です。さらに、最近では、ステンレス材やアルミ合金中空型材を使用し、軽量化、耐用年数の向上を図り、VVVF制御等の採用で省エネを推進しています。また、バリアフリー、ユニバーサルデザインを取り入れた、人にも優しい構造・機能も求められるようになっており、その対応も進めています。
従来の気動車タイプと比較すると、省エネルギー面では燃料消費量を35%向上、環境面ではCO₂排出量を約30%削減、NOx 排出量を約40%削減したHC85 系の量産車を、東海旅客鉄道株式会社殿向けに出荷を開始しました。 なお当車両は、環境負荷の改善、車内外の静粛性や快適性・乗り心地の向上が顕著であること等が評価され、2022年9月12日、国土交通省が発表する第21回 「日本鉄道大賞」に選ばれております。
次世代プラットフォーム“N-QUALIS”シリーズの台車である「NS台車」は、一体成型プレス鋼板の採用により、従来比で重要溶接線長を約60%削減しました。これにより、溶接作業に必要なエネルギーや材料を低減するともに、定期検査時における探傷作業時間の大幅な短縮が可能です。
鉄道車両製品では鉛化合物を含む塗料の使用廃止を進めており、車両の屋根に使用する絶縁塗料を、鉛化合物を含まない塗料に変更しました。