発電機のメイン出力が400Vの場合でも、400V出力とは別に、補助端子台から三相200V出力を同時に取り出す機能です。杭打施工時に、杭打機の大型電動オーガで400V負荷を使用し、そのまま200V負荷で溶接を行い、また次の杭を400Vで施工し、200Vで溶接を繰り返すなど。切り替えの作業時間がなくなり、作業効率が上がります。
■200V専用出力の定格電流
対象機種 | 200V専用出力の定格電流 | |
標準容量 | 大容量 | |
NES220 | 125A | ― |
NES300 | 225A | ― |
NES400~610 | 225A | 630A |
NES800 | 250A | 応相談 |
200V専用出力端子の容量を大きくしたオプションです。詳細はお問合せ下さい。
(例)NES400、NES500、NES610クラスに200V専用出力として定格電流630Aの専用ブレーカーを搭載
注意:400V負荷電流と200V負荷電流の合計電流は、400V定格電流以下で使用してください。
200V専用出力(大容量)の端子形状は標準(端子ボルト式)以外にブスバー式も用意しております。
標準(端子ボルト式):正面からの結線がしやすい
ブスバー式:横からの結線がしやすい
納入製品 | NES610SM |
納入先 | 式会社ウサ殿(東北・山形) |
主な用途 | 大型杭打機アースオーガ施工電源(400V・200V同時接続)、およびカウンターウェイトとしても活用 |
運用方法 | 可搬形運用 |
オプション等 | ・200V専用出力端子(大容量) ・省エネリモコン・スローダウン装置 |
杭施工時の杭打機オーガ用の電源として採用頂きました。
「オーガ - オーガ」施工(掘削オーガ+埋設オーガ)の際に、高価なダウントランス不要で、しかももっと効率的に作業できる方法がないか?とのお問合せをいただき、オプションの200V専用端子に関し従来搭載のブレーカー容量より約3倍大きなブレーカーを内臓したことで、電圧切替不要で400V・200V専用端子への接続が可能となり、時間短縮ができ大幅な作業効率アップとなりました。
※条件により容量が対応しない場合もあります。
ダウントランス不要で効率的な作業を実現するオプション
【標準オプション】200V専用出力端子
400V掘削用オーガで掘削後、溶接機電源として200Vを使うため、専用の200V端子を設けることで、発電機1台で400Vと200V電源を同時に使用できるようするためのオプションです。
(例)NES610SM:ブレーカー容量は225A(溶接機容量を想定)
【杭打機400Vアースオーガ用オプション】200V専用出力端子(大容量)
今回の埋設用オーガ200V系を動かすためには、大容量が必要で、標準オプションでは容量不足となるため、特別にブレーカー容量を増やすことで対応しました。
NES610SM(大容量対応):本体内蔵ブレーカー容量630A(200Vの埋設用オーガに対応します)
【参考】
オーガの話:
アースオーガとは、杭打機のリーダー部に装着する電動機で、接続したスクリューなどを回転させて杭を打つための穴を掘ったり(掘削用オーガ)、掘削後に杭を回転押し込みし埋設したり(埋設用オーガ)する機械です。
掘削用オーガは、200V系が主流でしたが、最近の杭の大口径掘削に対応するため大容量の400V系が登場しています。掘削後の埋設用オーガ(セカンドオーガ)は200V系が主流です。
掘削大口径対応オーガ(インバーター付)が400V仕様で、「オーガ - オーガ」工法の場合、パイル埋設用オーガが200Vの為、ダウントランスが必要となりますが、200V専用出力端子(大容量)によって、各400V・200V専用端子に接続すれば、発電機単体で施工することができるため、組立セットの時間短縮、大幅に施工効率も上がります。また、トランスは高価で質量もあり、不要となればスペースも確保でき、カウンターウェイトとバランス計算もできるため安全面でも効果が出て経済的です。