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2019.3

新型ML運搬台車を報道公開

輸機・インフラ本部は、宇宙航空研究開発機構殿(以下、JAXA)種子島宇宙センターに納入予定の新型のML運搬台車を三菱重工業(株)殿(以下、三菱重工)から受注し、製作を進めています。 昨年の12月5日にはJAXA及び三菱重工主催のもと、製品のお披露目の報道公開を行いました。

ML運搬台車
新型ML運搬台車 (MLとはMovable Launcher(移動発射台)の略語)

製品概要

 ML運搬台車とは、移動発射台(ML)上に組み立てたロケットを打ち上げ時に大型ロケット組み立て棟(VAB)から射点まで運ぶ役割の車両のことで、今回の新型台車はJAXAが2020年度の打ち上げを目指して開発を進めるH3ロケットの打ち上げ用として既存設備の更新のために発注されたものです。

  新型台車は、全長 25.4m、全幅 3.3m、全高については 2.84〜3.44mと60pの昇降ストロークを備え、重量は1台 約150tあります。移動発射台の運搬では左右に1台ずつ計2台の台車を使用し、最大1,460tの重量物の積載・運搬が可能で積載時の最高速度は時速2q、単独時でも時速3qとしています。

  タイヤは14軸56輪で構成しており、振動を吸収するためにウレタンゴム製を採用しています。隣接するタイヤ2輪を1ユニットとしてユニット毎に全てを操舵することができ、走行路に埋設したマグネットを台車下部の磁気センサーが読み取り位置ズレを自動修正しながら走行します。 このように車両構造や走行誘導技術など随所に産業車両製品で培った技術を活かした車両となっています。

 

報道公開

 当社衣浦製作所で開催しました報道公開では、30名以上の報道関係者にお集まりいただき、発表会見の後のデモ走行では、新型台車のゆったりとした動きながらも軽快な走行を皆様にご覧いただきました。

  この模様は当日の各局のニュースで放送されたほか、新聞各紙、WEBなどでも報じられました。 新型台車はこの後衣浦製作所から種子島宇宙センターに船で輸送され、現地での試運転試験を終えた後に最終引渡しとなる予定です。

ML運搬台車 報道公開会見会場の様子
橋梁仮組立ヤードを試験走行路に整備してデモ走行を披露
模擬MLを積載し走行する新型台車
新型台車の前での囲み取材

 

【輸機・インフラ本部】大型自走式キャリヤ