2018.5
この度、東海旅客鉄道鞄a(以下、JR東海殿)向けにN700S新幹線確認試験車(J0編成)を納入しました。
この車両はN700系以来のフルモデルチェンジ車両として、東京オリンピックが開催される2020年度からの営業投入を目的として新技術の最終確認を行うために開発、製造されました。名称は、東海道・山陽新幹線として定着した、「N700」にシリーズ中、最高の新幹線車両を意味する“Supreme(スプリーム)”の頭文字「S」をつけ「N700S」と名付けられました。 床下構造の最適化や、快適性・利便性の向上など、当社が貢献した新しい技術が採用されています。
○床下構造の最適化による「標準車両」の実現
床下機器の小型・軽量化、床下種別の削減による床下機器配置の標準化を行いました。床下の種別を削減することで、16両編成の基本設計をそのまま用いて12両、8両等の様々な編成長の車両への組み換えが可能となり、これにより高品質な車両を、低コストかつタイムリーに提供可能になります。
○軽量化と高性能化
台車や周辺装置においては、台車枠の構造を工夫し最適化することで、信頼性の向上を図るとともに、大幅な軽量化を行いました。乗り心地に対しては、新たに当社で開発したフルアクティブ制振制御装置を搭載し、揺れをさらに低減し、床構造の改良により室内騒音の低減にも取り組んでいます。
○快適性・利便性の向上
客室においては、グリーン車では一人ひとりの“個”の空間を演出したデザインコンセプトを実現するため、座席ごとに荷棚と一体化した大型の側面パネルを採用しています。普通車は無駄のない機能性を重視したデザインコンセプトとし、意匠、機能性の充実と、低コストの両立を目指した開発に取り組んでいます。
グリーン車客室
グリーン車客室 大型側面パネル
普通車客室