東海旅客鉄道株式会社(JR東海)殿向け、HC85系試験走行車が完成しましたので紹介いたします。「HC」はエンジンで発電した電力と蓄電池の電力とを組み合わせ、モーターを回して走行する“ Hybrid Car(ハイブリッド方式の車両) ”であることを表しており、ハイブリッド方式の鉄道車両としては国内初の最高速度120km/hの営業運転を目指しています。現行のワイドビューひだ、ワイドビュー南紀で使用されているキハ85系の置き換え車両として開発されました。
「和」を表現したデザインとしており、先頭車の両側にはシンボルマークが配置され、そのデザインは、飛騨、南紀の沿線の紅葉や海を赤と青の2色で表現、その対比する2色のグラデーションによりハイブリッドを表現、そして外観の帯に合わせた流線形状でスピード感を表現しています。
室内の壁面は木目調で、客室の腰掛は、グリーン車は沿線の新緑、美しい川や夕暮れの紫の空をグラデーションで表現した“落ち着いた上質感”、普通車は沿線の紅葉、祭り、花火をグラデーションで表現した鮮やかな“明るいワクワク感”をテーマとしており、全席にコンセントを配置しています。
また、全車両に荷物スペースを備え、国内外からの観光客の利便性を向上しています。