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北総鉄道殿向 7500形

 

 ●北総鉄道7500

平成18年 独特な先頭形状から「げんこつ電車」として親しまれてきた7000形の置き換えを目的として導入された車両。車体は京成3000形とほぼ同一ですが、成田と羽田両国際空港を結ぶアクセス手段の一翼を担うことから新たにデザインされた「HOK´SO」ロゴを配し、また先頭車側面帯には航空機の“翼”をイメージしたアクセントを施すなど空港アクセス車両としてのアピールをしています。

 

納入トピックス

2006.04

 この度、北総鉄道鞄aに新型通勤電車7500形を完成納入いたしましたのでご紹介します。

 北総鉄道殿は、昭和54年に北総開発鉄道として北初富−小室間で新規に営業を開始され、千葉県北部ニュータウン地域の有効な交通手段として発展してきました。路線はその後も延伸を続けており、現在は高砂駅で京成線に接続し、新鎌ヶ谷・千葉ニュータウン中央駅を経て印旛日本医大駅までの区間を都心と直結する新たな鉄道網を形成しています。車両面では、その独特な先頭形状から“げんこつ電車”として親しまれてきた7000形を開業当初に、また平成3年には京成電鉄殿3700形と同一設計とした姉妹車7300形を当社から各1編成8両納入しています。そして昨年、社名を「北総開発鉄道」から「北総鉄道」と改称されたのを機に、15年ぶりとなる7500形を新造されることとなりました。

 

京成グループの一員である同社では、今回の7500形についても京成電鉄殿の最新通勤車両3000形との統一を図るものとして、車体形状・基本性能などはほぼ同一の仕様で製作されました。6M2Tの8両編成とし、車体は日車式SUSブロック構体を採用、鋼製の先頭部は塗装で仕上げられています。ぎ装・電気システムは3000形4次車と合わせており、京成電鉄殿の車両と同じく高性能、省エネ、低コストを目指したものとなっています。車両は「1号線直通車両規格」によって製作され、北総鉄道殿自社線内はもとより、相互直通運転を行う京成電鉄線、都営浅草線、京浜急行線を介して千葉北部から都心を経由し羽田空港を結ぶ列車にも投入されます。

 京成電鉄殿3000形からの大きな変更点として、外部色はこれまでの北総鉄道殿既存車両と同様に北総ブルー・北総ライトブルーの2色を用いています。また、各車両には新たにデザインした「北総(HOK’SO)」ロゴを配して同社独自の仕様にアレンジしており、京成電鉄殿車両とは容易に識別が可能です。両先頭車両側面の帯の一部はストライプの組み合わせにより航空機の“翼”をイメージしたアクセントを施しましたが、これは路線が成田空港に直結した際に、羽田と成田両国際空港を結ぶアクセス手段として文字通り“一翼を担う”との思いを表現したいとの客先からのご要望を具体化したものです。なお、当社提案による「北総」ロゴについては、先般北総鉄道殿の正式新社名ロゴとしてご採用いただくことが決定しました。

 この北総鉄道殿向け7500形と昨年新造した新京成電鉄殿向けのN800形は、京成グループの標準電車と位置付けられる京成電鉄殿3000形の各社向け展開事例であり、基本デザインを当社が担当したこれらの車両は3社合わせて総数126両が大活躍することになります。

 7000形が惜しまれながら引退し、これに代わって誕生した7500形は今後も増備が期待されます。地域の便利な鉄道として、また発展する東部丘陵地や近い将来延伸される成田空港への重要なアクセス手段として、永く親しまれ利用される車両となることを期待します。