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東京地下鉄殿向け 半蔵門線08系

 ● 東京地下鉄08系

平成15年 半蔵門線水天宮前−押上間延長開業と同時に東武鉄道への乗り入れ実施に伴う輸送力増強用として導入された新形式車。前面形状は8000系のイメージを残しながらも縦曲線主体の形状として、下部にスカートを設け、カラー帯と調和のとれたスマートなデザインとしています。

 

納入トピックス

2003.03

 この度、帝都高速度交通営団(以下営団)殿向けに半蔵門線08系車両を納入しました。
 08系車両は、2003年3月の半蔵門線水天宮前〜押上間延長開業に向けて、輸送力増強用に導入された新形式車両です。編成は電動車5両、付随車5両の10両編成で、今年度は当社が6編成60両を製作しました。

車体は、営団殿で実績のある大型アルミ押出形材で構成していますが、側構体の一部に中空形材を用いることによって、車体剛性を向上させるとともに、溶接工程の削減に伴う品質の安定化を図りました。

先頭部は上下方向に後退角のついた形状で、前面は8角形を形作る様に前面ガラスおよび前尾灯を配置し、全体を艶消し黒色塗装して、引き締まった印象を持たせています。運転室は非常扉をやや片側に寄せて、室内を明るい色調とし、乗務員の居住性向上を図りました。

客室はロングシートタイプですが、白を基調にした内装に、座席表地、床敷物にパープル系の色を用い、明るい室内を演出しています。座席はバケット状で、定員着席を促すようにしています。またその骨組にはアルミ押出形材を用いて、重量を大幅に削減しました。

バリアフリー対応としては、車内案内表示器、ドアチャイムを設置し、車イススペースを1編成あたり2箇所設けています。また室内床面高さも従来の8000系車両より60mm低くし、ホームとの段差を縮小させています。

制御装置はIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御方式で、車両により1台で2両の電動車を制御するものと、自車のみ制御するものがあります。屋上には集中式クーラを各車に1台、営団殿では初採用となるシングルアーム式パンタグラフを制御装置取付車に搭載しています。
台車は従来と同じモノリンク軸箱支持方式ボルスタレス台車ですが、走行時の輪重変動を抑えています。

08系車両は東京西部のベッドタウン(東急田園都市線)から渋谷、表参道を経て、下町の色濃い千住界隈を走り抜け、東京北部(東武伊勢崎線・日光線)までの幅広い活躍が予想されます。機会がありましたら、ぜひ乗車ください。