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0系新幹線

 

0系新幹線 1次車から38次車までの変遷

 0系新幹線電車は1964年(昭和39年)から1986年(昭和61年)までの23年間にわたり車両メーカー6社で合計3,216両が製造されました。東海道新幹線開業にあたり発注された1,2次車は合計で360両、30編成で当時の新幹線電車製作メーカー5社が6編成づつ製作を担当しています。

編成単位の製作の為、編成番号の頭にメーカー記号を冠しています。この方式は1972年(昭和47年)まで引き継がれました。

0系製造の主な変更履歴

製作次 ロット製作両数 累計製作両数 主用途 主変更点
1次車 180 180 開業用 21,22,16,25(偶)、26(奇)、35(偶)形式各1両
2次車 180 360 開業用 15,25,26,35形式各1両と26(2) 2両
1次車に組みこんで12両編成を構成 
1,2次車により12両編成30編成が組まれた
3次車 120 480 昭和43年10月ダイヤ改正用”こだま”編成 全面気密化 22形式のボンネットにエアコン設置 
踏面清掃装置取付 軸受温度センサー取付 パンタ碍子絶縁強化 
中間車の列車番号、行先表示用札差廃止 
運転台側引窓のユニット化 列車無線用静止インバータ取付
4次車 60 540 ”ひかり”、”こだま”編成区分用 2526形式登場 全2等車
主電動機絶縁強化でMT200Aに変更 上屋根、スカート強化
駆動装置に温度センサー取付 パンタグラフ強化 
仕切り戸の自動化 中間座席に灰皿取付
5次車 60 600 ”ひかり”、”こだま”編成区分用 全2等車 出入口に空調吹出口を追加 ディスクブレーキ取付強化 
パンタグラフ風防強化 
6次車 84 684 昭和42年10月ダイヤ改正用”こだま”編成 ビュッフェ電話機、シート変更  列車種別札差廃止 シンクロファックスをテープ式に変更 車端ダンパ改良 ビュッフェ電話機とシート改良
7次車 36 720 昭和43年10月ダイヤ改正用”こだま”編成 貯槽式を循環式汚物処理式に変更 2等車シートのテーブル強化 運転室前面窓上部に手掛け設置 油圧シリンダ強化 
連結緩衝器容量増大でRD11に
8次車 72 792 昭和43年10月ダイヤ改正用”こだま”編成 限時継電器無接点化 増圧シリンダ強化
9次車 72 864 昭和44年夏輸送用”こだま”および”ひかり”・”こだま”共用暫定編成 パンタグラフ強化 パンタ碍子騒音対策 オルゴール変更
10次車 180 1,044 大阪万博輸送用”こだま”編成および”ひかり”16両化用中間車 24,25形式新登場 標識灯フィルタ回転式に 乗務員室シート改良
11次車 96 1,140 大阪万博輸送用”こだま”編成および暫定共用編成 自動ドアハンドルスイッチ廃止 ワイパーに洗浄水装置追加
12次車 64 1,204 ”こだま”編成及び”こだま”編成の”ひかり”16両編成化用中間車 長大トンネル対応換気装置化準備工事 
グリーン車へマガジンラック取付 カーテン等難燃化
13次車 92 1,296 ”こだま”16両編成化用中間車 普通車シート表地難燃化
14次車 48 1,344 ”ひかり”増強用3編成 連続換気化 騒音低減のため台車部スカート延長 
電気式行先・座席指定表示装置 電照式指定席/自由席号車表示 シート改良 グリーン車シート表地・FRP水タンク・FRP汚物タンク等難燃化 PCB対策でコンデンサー類の鉱物油化 出入口スピーカ増設
15次車 96 1,440 博多開業用”こだま”用16両編成化用中間車 主電動機熱容量増加MT200B 
14次車の側スカート・電気式工事等は準備工事
16次車 252 1,692 博多開業用”ひかり”用12両短縮編成 電気軌道総合試験車T2編成はこの16次車をもとに作られた
シリコン整流器の大容量化 RS200A 特高圧空気遮断機を真空遮断機に変更 総合試験装置対応
列車番号装置5桁化 客室仕切引戸自動化 非常口のユニット化 非常はしご新設 側窓ガラス変更(飛散防止で外側を合わせガラスに) 26形の業務用室に将来の自動販売機設置準備のため大型シャッター設置 22形の業務用室を乗務員室に変更 電照式号車表示を札差に
17次車 128 1,820 ”ひかり”編成および食堂車ユニット(36形式+27形式)新登場 MG容量増大
18次車 156 1,976 博多開業用”ひかり”編成 主変圧器を非PCB(シリコン油)化したTM201形に変更 
運転室前面ガラス熱線化 冷水器軽量小型化
19次車 152 2,128 博多開業用”ひかり”編成  
20次車 96 2,224 博多開業増発用”ひかり”編成6編成 ”こだま”用売店車ユニットを含み、納入後”こだま”のビュッフェユニットと交換
21次車 64 2,288 異常時対応用”ひかり”編成4編成 ”こだま”用売店車ユニットを仮組込
22次車 147 2,435 1、2次車置換用 ”ひかり”編成3編成と分置換え用99両
側窓を小型ユニット化し1000番代とする
座席指定表示器を字幕式に  発電ブレーキ下限速度の変更(50km/h→30km/h) ステップ数を増加した主制御器CS46 主抵抗器MR201 台車枠材質変更で台車形式DT200Aに WN継手QD251 ビュッフェ車の大幅変更で37形新登場 スカート内の排障器の材質変更(鋼製→アルミ製)
23次車 121 2,556 1、2次車置換用 ビュッフェ車ユニットを中心に増備
客室内に広告枠を取付
24次車 69 2,625 1、2次車置換用 主変圧器形式変更 TM201A
25次車 71 2,696 1、2次車置換用 26形式の自動販売機設置見送りで、業務用室に 
電動幕に「修学旅行」追加
26次車 50 2,746 3〜5次車置換用 ”ひかり”用4編成と15-1000形式+26-1200形式1組
電気軌道総合試験車T3編成はこの26次車をもとに作られた
・ATC受信機完全3重化(ATC-1D/S形)制御装置デジタル化 冷水器改良
27次車 24 2,770 3〜5次車置換用 37形のレイアウト変更で1500代に 26-1000形式の業務用室を乗務員室に
28次車 89 2,859 3〜5次車置換用 車掌室付25-1200形式と売店車25-1400形式新登場
将来の2+2化対応の為床構造変更
29次車 48 2,907 3〜5次車置換用 冷水器上に広告枠を取付
30次車 32 2,939 6〜9次車置換用 客室アコモデーションの全面改良、2000番代へ変更
200系に準じた内装はFRPによる窓枠、普通車シートのリクライニング化などで大幅なイメージチェンジ 普通車シートピッチの制限で3人掛けシートは客室中心で背合わせで向き固定だが、2人掛けは回転可能に
非常口廃止
31次車 51 2,990 6〜9次車置換用  
32次車 34 3,024 6〜9次車置換用 売店車25形式2400代登場
33次車 50 3,074 6〜10次車置換用 洋式便所付25形式2700代登場
34次車 55 3,129 6〜10次車置換用
グリーン車16形の業務用室を乗務員室へ変更
35次車 14 3,143 9、10次車置換用 0系製造最小ロット 全車日車製
36次車 29 3,172 10、11次車置換用  こだま増発用
37次車 28 3,200 10〜12次車置換用  
38次車 16 3,216 10〜12次車置換用  最終製作車両 こだま編成へ組み込み
25形2200代の乗務員室を荷物保管庫に、業務用室を電話室に変更
製作次 ロット製作両数 累計製作両数 主用途 主変更点

38次にわたり3,216両の0系新幹線電車が製造された。

 メーカー別編成記号(開業〜1972年と車両メーカー別製作数量

記号 メーカー 0系新幹線製造両数
N 日本車輌製造 730両
R 川崎車両(川崎重工業) (R=River) 702両
K 汽車製造 224両
S 近畿車輌 (S=Short) 506両
H 日立製作所 562両
T 東急車輌製造 492両

1972年以降は、こだま、ひかりの編成区分が明確になりはじめ、用途別の意味が重要になってきたため用途を表す編成記号に変更されました。

用途別編成記号(1972年〜現在)

H ”ひかり”編成
K ”こだま”編成
N 全車新製車(22次車)による”ひかり”編成(N97〜N99)
NH 先頭車を小窓車にした”ひかり”編成
S 短縮”ひかり”12両編成(のち16両化)→H編成
先頭車大窓車の短縮”こだま”12両編成(のち16両化)→JR東海Y編成
SK 先頭車小窓車の短縮”こだま”12両編成(のち16両化)→JR東海YK編成
R JR西日本山陽新幹線用6両編成
Q JR西日本山陽新幹線用4両編成