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JR西日本殿向けキハ187系二次車

●JR西日本 キハ187系特急型気動車

平成15年 山陰線高速化プロジェクトによって開発された新型制御付振子気動車。
車体には山陰の海や陽の光をイメージした青と黄色の帯が配され、また今回より後位側面に鳥取県の県花「ナシの花」と「二十世紀ナシ」を表したエンブレムが付けられました。

 

 

 納入トピックス

2003.09

この度、特急「スーパーおき」・「スーパーくにびき」(平成15年10月1日ダイヤ改正で「スーパーまつかぜ」に改称)の増備と、特急「いなば」の置き換え用として、西日本旅客鉄道株式会社殿にキハ187系特急振子気動車の2次車を納入しました。

このキハ187は、山陰線高速化プロジェクトによって開発された新型制御付振子気動車であり、2001年に1次車が山陰線に投入され、好評を受けて製作された2次車です(当社は2次車のみ製作)。1次車では小郡〜益田〜米子〜鳥取間を走行していましたが、2次車ではさらに智頭急行線に乗り入れて鳥取〜上郡〜岡山間を走る「いなば」編成が追加になり、鳥取〜岡山間を高速で快適に走行することができるようになります。

外観の特徴として、まず目をひくのが先頭部が平らで黄色のカラーリングを施している点です。この車両はローカル線区用の特急車として、客室空間をできるだけ多くし、機能性を前面に出してデザインされた結果このような形状となっています。また黄色は、車両側面に青色と共に配され、山陰の海や陽の光をイメージしたものとなっており、山陰線は海岸沿いを走る区間も多いため、線区にマッチした配色となっています。また遠方からの視認性もよく、警戒色としての機能も併せ持っています。

この車両は高速化を目指した車両であるために、大きく2つの機能的特徴を持っています。

 まずは制御付自然振子台車を使用し、曲線を高速で走行できることです。この振子機能は、曲線に進入した際、遠心力で車体が曲線の内側に傾くことができるように台車にガイドを設け、さらに地上データを記憶して、車両が曲線の直前から予測して車両の傾斜を空気圧によりアシストする制御機能を持っています。これにより、曲線を高速でよりスムーズに走行することを可能としています。

つぎに、大出力エンジン(450PS)を1両に2台搭載し、高速・高加速化を図っているところです。このキハ187では低速域から素晴らしい加速を見せ、あっという間に最高速度の120km/hに達することができます。

これらにより、山陰地区を高速で結ぶことが可能となり、さらに「いなば」編成の追加により、山陰〜山陽地区間の移動も高速でスムーズになると期待されます。