> アースドリル |
場所打ち杭工法では、現場に深い穴を掘って、その穴に鉄筋を立て込んでコンクリートを流し込み杭を作ります。
このアースドリル工法の機械として一般的なのが、アースドリル機です。他工法に比べ、機械装置が簡単・施工速度が速い・工事費が安いと言った特徴があり 高層ビル、ホテル、マンションの基礎の大半で使用されています。 このアースドリル工法で作られる杭にはさらに真直ぐな直杭と直杭の着底部を拡大した拡底杭があります。 アースドリル機の先端に拡底バケットを装着することで拡底杭施工に対応できます。
・ 設備が簡単なため、大径・大深度の場所打ち杭が経済的に施工できる
・ 油圧駆動式ケリードライブは油圧シリンダにより保持されているので、鉛直精度の高い杭施工が可能
・ 多段テレスコピックケリーバによる大深度施工
・ 先端に拡底バケットを装着し、拡底施工管理装置と組合せ拡底杭施工に対応(EDシリーズにオプション)
N値50程度までの比較的軟弱地盤における大径(軸堀φ500〜3000、拡底径φ1700〜4700)・大深度(43〜82m)の場所打ち杭施工に最適
小型機:テレスコピックブーム(TEシリーズ)
汎用機:ラチスブーム式(EDシリーズ)
小型機 | 汎用機 | 硬質地盤対応杭打機 | 特殊機 | ||||||
テレアース | アースボーイ EDシリーズ | 多目的掘削 | ドラグライン | ||||||
型式 |
TE4300H | ED5800H | ED6200H-2 (標準) |
ED6200H-2 (テレスコブーム) |
ED6200H-2 (ロングクローラ) |
ED8200H | DHJ60-3 多目的掘削機仕様 |
ED6200H-2 ドラグライン仕様 |
|
テレスコブーム | ラチスブーム | ラチスブーム | テレスコブーム | ラチスブーム | ラチスブーム | 角リーダ・テレスコブーム | ラチスブーム | ||
トピックス |
狭隘地で大口径拡底杭
|
多目的掘削仕様機 |
ED6200H-2ドラグライン |
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ブーム長さ m | 17.5 | 23 | 24 | 20.6 | 25 | 29 | 14.68 | 24 | |
最大掘削深度 m |
フレーム 上方位置 |
41 | 58 | 58 | 54 | 59 | 76 | 29.8m(ロッキングケリーバ) 34m(摩擦ケリーバ) |
掘削ウィンチ最大巻取力249kN/25.4tf |
フレーム 下方位置 |
45 | 62 | 58 | 65 | 82 | 吊上げウィンチ最大巻取力249kN/25.4tf | |||
バケット回転トルク kN・m [tf・m] |
高トルク |
69 |
60/60 |
105/108 |
108/118 |
108/118 |
132/132 |
(通常時)66〜196[6.7~20] (低トルク時)33〜98[3.3~10] |
掘削、吊上げウィンチ速度 1速 26m/min 2速 45m/min |
低トルク |
56/56 |
59/59 |
59/59 |
68/68 |
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ケリーバ形式 |
4段丸型 |
4段丸型 |
4段丸型 |
5段丸型 |
5段丸型 |
5段丸型 |
φ355×9m×4段(ロッキングケリーバタイプ)φ300×10.5m×4段 |
||
ウィンチ速度 低速/高速 m/min |
33/66 |
31/63 |
26/45 |
18/37 |
30-59 |
26/45 |
|||
旋回速度 min-1 |
3.5 |
3.5 |
2.8 | 2.8 | 2.8 |
3.4 |
4.4 |
3.5 |
|
走行速度 (1速/2速) km/hr |
2.0 |
1.4 |
1.4 | 1.4 | 1.4 |
1.5 |
1.3 |
1.4 |
|
エンジン |
日野J08C-UT |
日野J08C-UT |
日野J08C-UD |
日野J08C-UD |
日野J08C-UD |
日野J08E-TM |
日野J08C-UT |
日野J08C-UT |
|
定格出力 kW[PS]/min-1 |
147[200]/2100 |
147[200]/2100 |
182[247]/2100 |
182[247]/2100 |
182[247]/2100 |
209[284]/2100 |
147[200]/2100 |
182[247]/2100 |
|
全装備質量 ton | 51.2 (BK13含む) |
65.2 |
90.2 |
98 |
98 |
135 |
69.1 |
64.3 |
|
接地圧 kPa [kgf/cm2] |
89[0.91] |
94[0.96] | 123[1.25] | 133[1.36] | 123[1.26] | 145[1.48] | 132[1.35] | 87.5[0.89] | |
補助クレーン能力 ton | 補巻:6.0 |
補巻:7.5 |
補巻:17.0 |
補巻:15.0 |
補巻:8.0t 13.0t(2本掛け) サード:5.0t |
無し |
|||
適用土質 |
< N50 |
< N50 |
< N50 |
< N50 |
< N50 |
< N50 |
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一般的に、アースドリル工法に用いられるアースドリル機は、掘削作業を行うための装置類を機械前面のブームにて保持しています。このブームには主にパイプ材を三角形や菱形に配置したラチス構造(橋梁のトラス構造に似ています)が多用され、日本車両においてもクローラクレーンを含め多数の生産実績があります。ラチスブーム式の場合、各々のブームをピンで連結するため、分解・組立には場所と時間を要し、近年需要が増えています狭隘地での大口径拡底杭施工には、使用が困難となります。分解・組立が比較的容易なブーム形式に、箱型断面形状の伸縮式(テレスコ式)があり、当社としては小型サイズのTE4300H-2のみをラインアップしていますが、使用条件が制限され、現在アースドリル工法において主流となっている大口径拡底杭施工には不適でした。
このような状況を踏まえ、今般、分解・組立を容易化させた日本車両独自の新機構と高い掘削性能を持ち、なお且つ機械全体をコンパクト化させた新機種「テレスコブーム式アースドリルED6200H-2」を開発しました。このクラスのアースドリル機が使用される施工現場では、施工用資機材の搬出入・移動等に 別途大型クレーンが配置されることが通例ですが、本機は分解・組立を容易化したことと、自身のクレーン能力により、大型のクレーンを必要とせずに現場施工を可能としました。使用する建設機械の小型化や、台 数削減により、環境への負荷も低減することができます。 ユーザーさまからの評価も非常に高く、本機が活躍する場面が多くなることが予想されます。 今後も、時代が求める価値のある製品を提供してまいります。