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松浦鉄道殿向け新形気動車MR-600形

 ●松浦鉄道MR-600形気動車

平成18年 開業時より運用してきた簡易気動車の置き換えを目的として導入された車両。車体外部色は従来車の塗色から一新し、ライトグレーのベースに窓周りをブラック、窓下に「西海ブルー」「サンセットオレンジ」と称した帯を配しています。また、正面と側面にはロゴ、車両番号がバランス良く配置されています。

MR-600形3次車

 

納入トピックス

2007.3

 この度、松浦鉄道殿向けの新形気動車MR‐600形が完成し、納入されましたので紹介いたします。

 松浦鉄道殿は、JR九州佐世保線有田から焼き物で有名な伊万里を通って海岸線沿いを走り、佐世保までを結ぶ、全長93.8qの路線で、昭和63年4月にJR九州松浦線から生まれ変わった第三セクター鉄道です。この鉄道では開業時より運用してきた簡易気動車が更新時期を迎えるため、新形気動車に置き換えることになりました。

 今回の車両は、当社の標準形気動車として真岡鉄道殿モオカ14形に続く車両で、18m車体・両運転台付・ワンマン対応仕様です。エンジン・変速機・ブレーキ関係の空制品や,クーラ・暖房器など,多くの部品をモオカ14形と共通として設計コストを抑える一方,客先での車両取扱いにも配慮した機器配置や,九州の温暖な気候に合わせたラジエータの性能アップなど柔軟なカスタマイズも図っています。

 

台車はモオカ14形をベースにしたボルスタレス空気ばね、2軸駆動台車ですが、車輪径はφ860o、軸距は2100oと一回り大型です。鋳鉄制輪子に対応した大型のユニットブレーキを装備する他、フランジ塗油器や砂撒き装置などフル装備になっています。

 外観はライトグレーをベースに窓周りがブラックというシンプルな配色ですが、側窓下に配したブルー(西海ブルー)とオレンジの細い帯(サンセットオレンジ)や正面と側面に配した松浦鉄道殿のロゴ、そして車両番号とが相まって、今までの第三セクターの車両にはなかった高級感を醸し出しています。

 室内は両端にロングシート、中央部海側は一人掛け転換シート(一部固定)、山側は四人掛け固定シートを配置し通勤・通学だけでなく観光客にも対応した座席配置となっています。バリアフリーとしてホームと車体床を結ぶ渡り板を搭載し車椅子での乗降を可能としています。また、最近の外国からのお客様の増加に伴い、各種標記類は英語に加え韓国語も併記しています。

 この車両が地域住民の足となり路線の活性化に活躍することを期待します。