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由利高原鉄道殿向け YR-3000形気動車

由利高原鉄道 YR-3000形

 

平成24年、由利高原鉄道を走り始めた新型車両です。「おばこ号」という愛称で親しまれています。車両毎に緑、赤、青と基調となる色を変えることで特色と個性を出すようにしています。これにより現在運用中のイベント車両にも引けを取らないほど見て楽しい車両になっています。

 

 

納入トピックス

2012.5

 由利高原鉄道(株)殿(以下由利高原鉄道と記す)よりYR‐3000形気動車3両を受注し、平成23年度分の1両が豊川製作所にて完成し納入しましたのでご紹介します。

 由利高原鉄道は昭和60年に旧国鉄矢島線を継承した第三セクター鉄道で、秋田県のJR羽後本荘駅を起点に終点の矢島まで全長23qを約40分でむすんでいます。沿線は秋田の米所で、車両はのどかな風景の中をゆっくりと走ります。路線名称である「鳥海山ろく線」の由来となった鳥海山を望む雄大な風景も楽しめます。
愛称は「おばこ号」で、会社発足時に公募で付けられました。「おばこ」とは秋田美人を表し、車体のモチーフになっています。乗客サービス向上として昼間の時間帯には「おばこ」にふさわしい女性アテンダントが乗務しています。更に期間限定でアニメキャラクターを車両全面に配した車両を走らせたりして、観光誘致と集客宣伝を積極的に進めています。今回、この名前にふさわしいデザインの車両が納入できたと思います。

  YR‐3000形の一番の特徴は、外観であり今後製作する2両も含め基本デザインパターンは同じですが、車両毎に緑、赤、青と基調となる色を変えることで特色と個性を出すようにしています。これにより現在運用中のイベント車両にも引けを取らないほど見て楽しい車両になっています。

 車体サイズ、客室設備、走り装置は日車製の松浦鉄道殿MR600形をベースにして、オプションとしてトイレ設備を追加、観光列車として使えるよう着脱式イベントテーブル、電源の追加、バリアフリー設備の見直し、寒冷地対策として、ヒータ設備の追加、前灯の追加などを行いました。この車両により第三セクター向け気動車のバリエーションを増やすことができました。

 この車両が震災後の東北地方において鉄道復権の起爆剤となればと祈っています。