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矢作川大橋やはぎがわおおはし

橋梁形式 3径間連続鋼床版 箱桁橋
施工場所 愛知県西尾市
架設工法 桁降下装置+大ブロック工法

桁降下装置を使用した台船架設 〜技術紹介〜

 愛知県殿より受注した「一般国道247号矢作川大橋(二期線)」の現地工事につきまして、当社開発による「桁降下装置」を使用した台船による一括架設を行いましたのでご紹介します。

 本橋は、混雑が激しい現道の4車線化に伴い現在の矢作川大橋のすぐ下流に架かる橋梁で、衣浦製作所から衣浦海底トンネルを超えて約15キロほど離れた碧南市と西尾市の境界付近に位置します。

 今回の施工範囲は、橋梁全体7径間のうち、河川上にあたる中央の3径間です。現地は矢作川の河口より約2キロの地点で、普段は地元の方がしじみ取りを行っているような穏やかな地域です。


主桁台船積込み

 架設工法は、台船による一括架設を採用しました。桁は衣浦製作所の岸壁ヤードにて3ブロック組立て、浜出しは600t吊フローティングクレーンを使用し、2000t積台船に積込みました。架設場所は水深が浅く、台船が座礁する恐れがありました。また、潮の満ち引きを利用して架設するために、台船を用いて作業できる時間は、一日3時間程度しかありませんでした。そこで桁架設作業時間の大幅な短縮を図るため、通常の油圧ジャッキの代わりに、当社が開発した「桁降下装置」を台船上に使用することにしました。

 架設は大潮の時期に合わせて、第一回架設を平成19年12月8日とし、第二回、第三回を同10日・12日に行いました。架設前日の浜出しには、「中部国際空港連絡橋」以来久しぶりということで、多くの関係者が見守る中での作業となりました。その中で、約400t の主桁が静かに吊上がり、台船へ積込まれました。

 架設当日は、まだ暗い早朝4時に出発、現場から下流1キロの水深の深い場所まで約2時間かけて曳航し、そこで一時係留待機。午後2時、潮位が上がってきたのを確認して、台船進入開始。事前の水深測量結果を基に浅い箇所を避け、また竹ざおを使って水深を直接測りながらの作業でした。

 橋脚間に進入する前に、桁と橋脚のクリア量1mを確保するため降下装置をジャッキアップし、ゆっくりと進入。架設位置が決まるまで微調整を繰り返し、決まったところで降下装置をジャッキダウン。

架設完了後も、潮位がどんどん下がっていくので、台船が完全に退去するまで安心できない状況でした。第二回、第三回も厳しい条件の中、天気にも恵まれ、計画通り作業を行うことができました。


台船による一括架設中(桁下に見える黄緑の機材が桁降下装置)

「桁降下装置」は、本来は桁送り出し後の降下作業をメインに開発されたものですが、ここでも十分機能を発揮しました。

架設を終え、客先より「降下装置はいいね、作業が早いし安全!」と絶賛の言葉を戴きました。

現地作業は平成20年3月に無事故・無災害で竣工を迎える事ができました。これに満足する事なくより良い製品をコスト縮減を図った上で達成できるよう努力して参ります。

 


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