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鉄道車両トピックス

 

米国・NICTD(インディアナ州北部通勤輸送公団)向け電車 1号車完成記念式典


 日本車両が米国向けに車両を納入したのは今から27年前、1982年のことです。納入先はインディアナ州のNICTD(Northern Indiana Commuter Transportation District)鉄道局で、以来保有する車両(現状68両)を全数当社製に置き換えて営業を続けている最古参のお客様です。米国では数少ない直流1500ボルトの架線電源で電車を運行することや、ミシガンシティー市内では大型電車が路面電車のように自動車道路を走行するため大変珍しく、地元のみならず全米の多くのレールファンからも注目浴びる、ユニーク且つ愛される鉄道局でもあります。

 このたび新型の300系と称する2階建ギャラリー型電車14両の注文を戴き、豊川製作所で構体を製作の後、船で海を渡り、米国内の鉄道輸送を経て、ウィスコンシン州ミルウォーキー市のスーパースティール(SS)社で7月末から最終組立を行い、その1号車が勇躍完成致しました。NICTDは2008年で開業100周年を迎えたので、記念すべき節目の新車購入となります。

 2008年11月6日にSS社において関係者をお招きして、完成記念式典が開催されました。式には来賓側からジェリー・ハナスNICTD局長殿を始め、局員や理事会の代表及びインディアナ州開発局の代表や技術コンサルタントのSTV検査官が参列し、ホスト側からは住友商事東京の中川部長殿や米国住友商事代表、SS社からは社長をはじめ幹部一同及び作業員全員、日本車両からは風早本部長以下豊川からの出張者と日車USA代表が参列して盛大に執り行われました。

 

 来賓の車両視察の後、ハナス局長から日本車両製車両の品質の高さと納期の正確さ、そして長きに亘る良好な関係に大変満足しているというお褒めの言葉を戴き、その他の各代表からも1号車完成の祝福と製造に対する感謝の言葉を頂戴いたしました。風早本部長からは26年前に検査責任者として豪雪の中で試験を担当した際の苦労話を交えて、お越しいただいた皆様にお礼と感謝を英語で伝えられました。締め括りとして望月日車USA社長の音頭で参加者全員が相互にエールを交換して、和気あいあいの友好ムードのうちにお開きを迎えました。

 車両は2008年11月に2両、続いて2009年の2月までに毎月4両ずつ納入されました。米国で一番長いお客様の期待に応えるよう、激寒のミルウォーキーで米国内納期遅延ゼロ記録の更新に向けて、日夜製作に励んでおります。