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キャリア採用 : 鋼橋架設・補修技術経験者及び橋梁設計技術者(キャリア)を募集

BOSS工法を使用した施工実績  〜技術紹介〜

  ジェイアール東海建設・大成建設JV殿から受注した『小坂井こ線橋』につきまして、平成19年7月22日夜から8月4日未明にかけて「BOSS工法」による送り出し架設および桁降下作業を無事完了しましたのでご紹介致します。

 本橋は、東海道新幹線・豊橋〜三河安城間(新幹線280K250付近)の愛知県宝飯郡小坂井町に位置し、当社が平成18年度に施工しました『八ツ田こ線橋架設工事』『芦谷IC』と同じく、将来的に国道23号バイパスの一部となります。 送り出し架設においては、実績を重ねてきました日車製の「200t積自走台車」および「送り出し総合管理システム」を使用しました。

 

通常、送り出し架設は、送り出す桁の前方に手延べ機と呼ばれる仮材を取り付ける「手延べ式送り出し」が採用されますが、今回は送り出す桁の後方に工事桁と呼ばれる仮材を取り付ける「後方工事桁式送り出し」を採用しました。  従来の「手延べ式送り出し」は、1夜間作業で鉄道上を手延べ機先端が到達後も、手延べ機全長分を何日か掛けて送り出しを行い、手延べ機解体を行ってから桁降下作業に入ります。しかし、本工事で採用された「後方工事桁式送り出し」は、送り出す桁を1夜間作業で鉄道上を渡すことが可能で、手延べ機との連結部のみを切り離してしまえば、すぐに桁降下作業に入ることができます。ただし、この工法を採用するには、送り出す桁の重量、強度等の条件が制限されます。

 一方、鉄道上の送り出し架設に伴う桁降下作業は、十分な安全確保のため、如何なる不具合が生じても橋桁の落下を防止できる方法が要求されます。そのため、これまで、人力作業を主体した工期を要する「サンドルと鉛直ジャッキを用いた桁降下」が採用されてきました。 桁降下量(高さ)は、送り出し架設の場合、一般的に最低3mはあります。新幹線上での作業時間は夜間の約3時間程度と短時間に制限され、従来の方法では1日(1夜間作業)あたりの降下量が30cm程度であることから、全体の桁降下作業日数としては10日程度必要になります。今回は3.4mの降下作業を3日で完了しました。(7日間の短縮)  以前より、安全性を確保しながら桁降下日数を短縮する「桁降下装置」の開発を当社で行ってきましたが、実験を重ねて、本工事で新幹線上の作業で今回初めての使用となりました。

日車製「桁降下装置」の仕様

@1基当りの昇降能力は120t
A昇降ストロークは3.3mで、昇降時間は全ストローク約30分
B運搬重量は、装置1基で、道路輸送 可能な25t以下
C外形寸法は、分解することなく輸送 可能な寸法とし、全高3.2m、全幅3.2m
D大規模地震時を想定し、鉛直荷重の30%の水平力に耐える構造
E1基当り対角に配置された2本のメインシリンダと2本のネジ切りされた安全ナット付き予備シリンダにて構成
Fメインシリンダに不具合が生じてもバックアップ機能として、予備シリンダで作業継続可能
G作業中のジャッキ反力・ストロークなどの運転状況をモニタリングボックスで監視可能

 

 また、今回は以下に示す「桁降下管理システム」を加え、「送り出し総合管理システム」についてもバージョンアップを図りました。 「桁降下管理システム」は「桁降下装置」を複数使用する場合に、協調制御と監視が可能です。


桁降下管理システム画面

到達側桁降下装置2基

また、主な3つの機能として、

  1. シリンダ反力・ストロークデータ管理機能
      (データベースサーバと監視用PCで一元管理できる機能で、グラフでわかりやすく表示)

  2. オートストロークコントロール機能
     (降下装置間でストロークに偏差 が生じた場合に自動調整する機能で、ストローク偏差の許容値は自由に設定可能)  

  3. 自動降下停止機能
      (降下装置間のストローク偏差・反力警告値を超えた場合に、すべての降下装置動作を自動的に停止する)    

 「後方工事桁式送り出し」と「桁降下装置」を併用することで、鉄道上の作業日数(送り出しから桁降下作業まで)を 従来の「手延べ式送り出し」+「サンドルと鉛直ジャッキを用いた桁降下」方式と比較し、約10日程度短縮できます。 この併用方式は、現在「BOSS工法」の名称で、東海旅客鉄道鞄aと特許を共同出願中です。

※「BOSS工法」=Bridge Over Safety & Speedy girder updownの略称 

 なお、『小坂井こ線橋』では「桁降下装置」が鉄道上工事での使用実績がないことから、従来の「おしみ装置」となるサンドルを設置し、降下作業時に1段ずつ撤去する方式を採用しました。 本工事の送り出し架設および桁降下作業は、新幹線上の作業ということから、すべて夜間作業の厳しい条件の中で行われました。また、7月22日の夜間作業においては東海旅客鉄道鞄a・ジェイアール東海建設鞄a・ジェイアール東海コンサルタンツ鞄a等客先関係者が現地を視察され、現場職員・作業員一丸となって、予定工程どおりに作業をスムーズに進め、客先から高い評価をいただきました。


新幹線上夜間送り出し作業状況

 新幹線上の作業においては、関係者の皆様のご協力を得て、無事完了することができました。この場をお借りしまして、厚く御礼申し上げます。 当本部では、今後も鉄道上の作業において、「自走台車」および「桁降下装置」による「送り出し総合管理システム」を使用し、安全性を向上しつつ、作業日数を短縮することで、日車の技術力をPRし、受注拡大に努めていきたいと考えております。


桁降下作業完了

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