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武豊線悲願の電化開業

 JR武豊線は明治19年3月1日、東西二京を結ぶ中山道幹線の建設資材運搬用に建設された、東海地方最古の鉄道です。幹線の東海道への変更に伴って大府−武豊間は支線となったものの、JR化後もキハ75系、キハ25系の新車投入など名古屋近郊路線として逐次輸送改善が行われてきました。武豊線の電化工事は、車両運用効率の改善、C02削減・騒音削減を目的として、5年前から開始されました。JR東海になってからの初めての電化で、今回は架線でコストダウン工法が取られました。このほど完成して開業129年を迎えた3月1日、大府駅にて開業記念式典が行われました。

 

 電化開業当日、始発から開業式典前は未だキハ25、75系で運転され、電車は大府7:03発の普通武豊行から。大府駅2−3番線ホームの武豊寄りに式典会場が設けられました。始発列車で会場に駆けつけた鉄道ファンも多数(新聞報道によれば150人)で、あいにくの雨を蒸発させるかの如き熱気が感じられました。

 

式典は6:40開始。JR東海・東海鉄道事業本部長勝治氏のスピーチでは、武豊線が28年前に比べ列車本数、利用者数が2倍になった等を紹介。来賓として招かれた大府、東浦、半田、武豊4市町の長、商工会代表を代表して、武豊線近代化促進期成同盟会会長・榊原純夫半田市長が、亀崎駅駅舎・半田駅跨線橋・旧武豊港駅転車台(3軸タンク車用)といった鉄道歴史遺産の紹介、武豊線の利便性向上が4市町の活性化に不可欠である等挨拶されました。次いで、下り大府発の最終ディーゼル列車となるキハ75系武豊行の発車を見送り、沿線4市町の”ゆるキャラ”を紹介、テープカットの後、タイフォーンも高らかに電車第1号編成、313系1300番台2連×2(B521+B520編成)は、これまでのエンジン音に代わって、2丁パンタを振りかざし、軽快なモーター音を残して発車してゆきました。B521編成Mc+Tcユニット(No.1329)は2015年1月当社製のピカピカの新車です。 

   キハの上り列車の最終は、いわゆる”ブルー快速”と言われる、東浦−大府間ノンストップの名古屋行直通快速でした。その後、全ての列車が当社製313系1100番台4連(J編成)、寒地向ワンマン仕様1300番台2連(B500編成)により運転されました。車両は神領所属車で、新車(B521〜524編成)のほかに在来運用車も見られました。やはり当社製であるキハ75系、25系も、今後は高山線・太多線で第2の活躍に就役します。

3月14日ダイヤ改正以降は区間快速として313系0番台、311系も加わり、最近(4月)は313系3000番台も入るようになりました。夕方の列車も増発され、さっそく電化のメリット−−車両運用の効率化−−の恩恵を実感しました。

半田市長の言葉は、利用者の言葉でもあり、これまでローカル線と言う引け目があった武豊線ですが、これで大都市近郊線としての面目を挽回することになりました。皆様も是非、便利・快適になった武豊線に”乗り鉄”してみて下さい。 

 

 



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