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北陸新幹線かがやきグランクラス乗車記

 2015年3月14日、北陸新幹線長野―金沢間が開業し東京と金沢が最速2時間30分で結ばれました。従来までは新幹線と在来線を乗り継ぎ最速3時間50分だったので革新的な短縮です。金沢出身の私にとって地元を走る新幹線は注目の存在であり、念願の初乗車を果たすことができました。今回はその乗車記を綴りたいと思います。

  8月1日(土)、日帰りで東京へ遊びに行き、帰りはノープランで豊川への帰りの新幹線をどうしようか東京駅で考えていました。「このまま豊川に帰るのもなんか勿体ないなぁ。明日は日曜だから金沢に帰っても大丈夫なんだなぁ。じゃあかがやき乗っちゃうか!」となんとも単純な理由で予定を変更し金沢行かがやき号の切符を購入。北陸新幹線乗るチャンスが今後なかなかないだろうということで奮発してグランクラスを取りました。乗車券・特急券・グランクラス料金合わせて自由席に乗る場合の倍でした(!)

グランクラス客室グランクラスサービス

   19時15分ごろ、東京駅22番線のホームにE7系新幹線電車が滑り込み1号車グランクラスに乗車。

  他の車両と違い、デッキからすでに華麗な装飾で出迎えられます。グランクラスは飛行機のファーストクラス並みの設備と快適さを追求した、グリーン車よりさらに豪華な車両でJR東日本E5系新幹線電車から導入されました。座席はなんと革製でゆったり2×1列。マッサージチェアのようにリクライニングし電車であることを忘れてしまうほどの座り心地です。

  グランクラスにはアテンダントがいて乗客一人ひとりに軽食とお菓子のサービスが振る舞われ、飲み物はワイン・梅酒などのお酒・コーヒー・ジュースがなんと飲み放題。まさにファーストクラスです。ちゃんと運賃を払っているとはいえ、私のような庶民がこんな上質なサービスを受けていいのかという気にさえなりました。

 19時24分、かがやき517号金沢行は東京駅を定刻通り発車。都会のビルの明かりの中を走り抜けていきます。大宮を発車するとだんだん外の明かりが減っていき、高崎通過時にはもう真っ暗。

  高崎では北陸新幹線と上越新幹線が分岐しますが、ここに使われている分岐器は“38番分岐器”と呼び、国内最速の160km/hで通過できるそうです。通過時には意識していても横揺れをほとんど体感できないレベルで、車両技術の高さを実感しました。

  高崎から富山まではおよそ8割がトンネル区間です。外は当然真っ暗で車窓としての楽しみは少ないですが、国内最急勾配として有名な碓氷峠や北陸の難所である親不知(おやしらず)をものともせず力強く駆け抜け、あっという間に終点のアナウンスが流れ出し、ゆっくりと終点の金沢駅に定刻で到着しました。

北陸新幹線かがやき

  2時間30分は長いようで本当にあっという間でした。料金の割に乗っている時間が短くて、もっと長く乗っていたいという気分になるほど素晴らしい体験でした。実家に帰り早速家族に自慢しました。金持ちだと嫌味っぽく言われましたが(笑) 北陸新幹線金沢駅が開業して半年以上、新幹線効果で全国から観光客が来るお陰で北陸はたいへん盛り上がっています。

地元の人間としては北陸の良さを知ってもらえてとても嬉しいです。これから冬は海の幸が一番美味しい時期です。雪舞う兼六園や能登半島はもちろん寒いですが見応え抜群です。ぜひ一度北陸に足を踏み入れてみてください。

 



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